ポスティングが違法とみなされるケースと対処法まとめ
ポスティングで宣伝効果を得たい!けれども、ポスティングは違法ではないの?訴えられたらどうしよう?そんな疑問を持つ方も多いと思います。しかし世間ではさまざまな会社や団体がポスティングを行っています。ここではどんな場合が違法となるのかを踏まえて解説していきます。
基本的にポスティングは違法行ためではない
ポスティングを禁止とする法律は現在制定されていないため、基本的に「広告をポストに投函する」行ためは違法ではありません。では、なぜポスティングが違法かもしれないという認識が広まっているのでしょうか。それは、ポスティングに付随する行ためが違法となるケースがあるからです。つまり、「ポスティング」自体が違法なのではなく、「ポスティングするために行った行ため」が違法になることがあるということです。次項でどんな行ためが違法とみなされるかをご説明します。
違法とみなされることもある
ポスティングするために行った行ためが違法になるケースは、以下のような項目です。
住居侵入
ポストは、住宅の門の中やマンションのエントランスに設置されている場合があります。そういった場合に、無断で敷地内に侵入しポスティングを行った場合、「刑法第130条住居侵入等」に抵触してしまいます。とくに、そういった場所には「立ち入り禁止」「チラシ禁止」などの張り紙がされている場合が多く、管理人等の許可なく立ち入ってポスティングを行った場合には訴えられる可能性が高くなります。
ポスティング禁止の張り紙を無視した場合
「チラシ禁止」「ポスティング禁止」等の張り紙がされている場所に、張り紙を無視して投函した場合も違法行為とみなされる場合があります。明らかに禁止と書かれている場所へわざわざポスティングを行わないようにしましょう。
公序良俗に反する内容のチラシを投函した場合
チラシの内容が公序良俗に反する内容、たとえば風俗関連等である場合も違法となります。「風俗営業法第28条第5項2人の住居にビラ等(ビラ、パンフレット又はこれらに類する広告若しくは宣伝の用に供される文書図画をいう。以下同じ。)を配り、又は差し入れること。」こちらに抵触してしまいます。また、都道府県で定められている条例に違反してしまう場合もあります。公序良俗に反するチラシに関しては、ポスティングのみならず、街中で配布することもできません。注意してください。
間違って投函したチラシを取り出した場合
一度投函したチラシを無断でポストから取り出す行為は軽犯罪法違反となります。また、投函場所を間違えると個人情報の漏洩やクレームにもつながるため、ポストへ投函する際は間違えないように気を付けましょう。
ポストを壊してしまった場合
ポストの中がいっぱいで、無理に投函するなどしてポストを壊してしまった場合は、器物破損罪に問われてしまいます。
自転車、バイク、車などを敷地内に停めた場合
ポスティングのために、敷地内に自身の自転車やバイク、車等を乗りいれて停めた場合も住居侵入罪に問われる場合があります。また、車に関しては路駐をすることで駐禁を取られる場合もありますので、乗り物の管理には気を付けましょう。
違法だと指摘された場合の対処法
法に触れずにポスティングをしているつもりでも、迷惑だと感じている住人や管理人から違法だと指摘されてしまった場合はどのように対処するとよいのでしょうか。
謝罪する
まずは迷惑だと感じている相手に対し謝罪をしましょう。例え違法行為でなかったとしても、相手が迷惑に思っていることは事実です。大きなトラブルに発展させないためにも、誠心誠意謝罪しましょう。もし事情を聞いてくれそうな状況であれば、うまく事情説明をしましょう。
ただし、「違法ではない!」ということを強く主張しすぎると、かえって相手を怒らせてしまう可能性があります。トラブルに発展し、通報されたり金銭の要求をされると会社としても大きな問題となってしまいます。ポスティングに時間をかけるのは無駄です。なるべく穏便に事が進むよう、言葉遣いや態度にも気を付けましょう。
チラシを回収する
チラシはその場で回収しましょう。置いて帰ると余計に相手を怒らせるだけでなく、それを元に会社にクレームが入ったり、インターネットで拡散される心配もあります。
その場所には今後ポスティングしない
その場で、「今後投函はしない」ことを約束しましょう。そして、他のスタッフが間違えて同じ場所に投函してしまわないよう、社内で周知を徹底しましょう。二度目は謝罪では済まない可能性が高まります。
ポスティング自体が違法行ためでなくとも、知らず知らずにうちに違法行ためをしてしまっている場合や、迷惑に感じている住人からクレームが入る場合もあります。そうなってしまっては、ポスティングの意味がありません。トラブルに発展することがないよう、ポストの場所やチラシの内容をしっかりと確認し、正しいポスティングを行うようにしましょう。